今年の夏は、とにかく仕事が忙しくて疲弊していた。
その中でも、ムロフェスやTourbillonを観れて満足度が高まっている。
疲労感も相まって、よっぽどのライブじゃないと行く気が起きない。
実際に、何連休かあったお盆休みもライブ観覧の予定は何も入っていない。
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ムロフェスでロマンス&バカンスの旧体制は身納めたが、ラスト&新体制お披露目は観れていない。
それでも、ロマバカの情報を求めて、チョメPのツイキャスを聴いていた。
すると、15日にチョメPがロマバカ以外にやっているバンドのライブがあるということがわかった。
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よっぽどのライブじゃないと行く気がしない俺の食指が動いた。
ライブ観覧
今回のライブは、新生包茎かぶってちゃんの解散ワンマンである。
しかし、今までにも何度か解散と宣言されては復活をしてきていた。
また何かあれば復活するかもしれないし、そもそもコピバンだし…。
解散だからと言って、感傷的になるようなバンドでもない。
とりあえず観れるチャンスだから観るしかない、という感じでこの日を迎えた。
わりと直前に、イープラスでチケットを買ったら16番だった。
全然人いないじゃん!と思ったけど、手売りチケがかなり売れていたようだ。
軽く50人以上は入っていたように思う。
さすが、アダムの店長と副店長のバンドである。
コピバンとは言え、このライブハウスを代表するバンドのひとつと言っても過言ではないだろう。
解散ライブではあるが、ようやく本拠地で観れることへの感動が大きい。
新生包茎かぶってちゃん
知らない人のために簡単に説明をすると…。
ロマンス&バカンスのチョメPとクオーツ星のニッタパンがツインボーカルのコピバンである。
昔の流行り曲をいろいろ演奏している。
コピーというよりはカバーと言った方がいいかもしれない、いろんな意味で。
あくまでもボーカル2人のパフォーマンスを楽しむバンドであるが…。
個人的にはギター2人も好きなので、そちらも楽しみだ。
バックドロップシンデレラの豊島“ペリー来航”渉とシャンプーズの樹里である。
以下、さすがにワンマンの曲順は覚えられないので、なんとなくの順番で書いていく。
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メンバーが登壇すると、大きな歓声が上がった。
それは悲鳴にも似ているが、アダムの客は全てを理解し受け入れているようにも思える。
まず、LUNA SEAの「TRUE BLUE」で始まった。
LUNA SEAファンの俺としてはぜひ観たかった曲なので、いきなりテンションがマックスだ。
さすがによく知っている曲なので、演奏のミスなどもわかってしまうが…。
そんなことも気にならないぐらいに、何か強烈なインパクトがあるのがこのバンドの良いところだ。
以前、観たときも思ったが…。
一般のSLAVE(LUNA SEAファン)が観たときにどう思うかは知らんww
次は、SHAZNAの「Melty Love」だったろうか。
めちゃくちゃ懐かしいというか、すげぇ久しぶりに聴いたなwww
このあたりの流れは、新生包茎かぶってちゃんがヴィジュアル系バンドであることを示しているようにも思えた。
確かにヴィジュアルが売りだな、と納得できる。
(そもそも、もともとはV系のコピバンという設定だった気がする)
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SADSの「忘却の空」のときだったろうか。
フロアからファンの女性がステージにあげられた。
楽屋にも連れていかれたが、そこで何が行われていたかはわからない。
客も参加型のライブであることが示されたわけだ。
見放題のときとは違う、アダムならではの現象かもしれない。
ちなみに「忘却の空」はドラマ「池袋ウエストゲートパーク」の主題歌だ。
なるほど、たしかにここは池袋だ、と思ったけど、よう考えたら東口やないか。
PUFFYの「これが私の生きる道」(曲名合ってる?)のときも客が参加していて印象的だった。
坊主頭の客がステージ上げられ、その坊主頭に吸盤で引っ付くアイテムがつけられたのだ。
その姿はまるでユニコーンのようだった。
そう、PUFFYのプロデューサーはユニコーンの奥田民生である。
大きなリスペクトを感じる演出だ。
爆風スランプ「Runner」はランナーだからか、ボーカル2人もフロアに降りてサークルを作ぐるぐる回っていた。
俺も真ん中ぐらいで観ていたので、きっちり参加しておいた。
PENICILLINの「ロマンス」は盛り上がること間違いなしだ。
豊島“ペリー来航”渉のギターソロも見応えがあった。
渉の特徴といえばその大きな天然パーマである。
ギターソロを見守るチョメPは、その頭に何かを混ぜる素振りをしていた。
とりあえずクソワロタwwwww
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ゴールデンボンバーの「女々しくて」は、その名の通り女々しいというのを表現しようとしていた。
メンタル的な女々しさではなく、フィジカル的な女々しさとでも言おうか。
hideの「ピンクスパイダー」の時には、ニッタパンはスパイダーのごとく天井を這っていた。
なかなかふくよかな身体をしているが、腕力だけで自由に動き回る様は圧巻だ。
捕らえた蝶、というフレーズに合わせて客を捕まえていた。
つまり、曲名や内容にあった演出がされているわけである。
ORANGE RANGEの「ロコローション」もおそらくそうなんだろう。
何やら粘度の高い液体が使用され、ボーカル2人が絡んでいた。
また、アダムの女性スタッフがステージに呼ばれ、ニッタパンへマッサージをしていた。
とにかく笑いすぎて腹がいてぇのよwwww
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THE YELLOW MONKEY「JAM」は、ニッタパン以外は真面目に演奏していた。
ニッタパンは他のプレイヤーをいじったり、電動マッサージャーで何かしたりという感じだ。
豊島“ペリー来航”渉はキレるんじゃないかと思ったが、楽しそうだったww
他には、以下のような曲をやっていたと思う。
L’Arc〜en〜Ciel「HONEY」
サザンオールスターズ「マンピーのG★SPOT」
MONGOL800「小さな恋のうた」
同行したAoyiくんは、数日前にRIJFで本家の「HONEY」も観ている。
そんな彼がこの日、これを観て何を思ったかはわからない。
たしか本編ラストは、LUNA SEAの「ROSIER」だった気がする。
最高に楽しいよなwww
このあたりは特にアドレナリンが出まくってテンションが高かったと思うwww
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解散ワンマンなので、当然アンコールがあった。
ドリカムの「サンキュ」のサビを繰り返し演奏しながら、ボーカル2人が客に感謝を示していた。
フロアに降りてきて、客1人1人と握手のようなことをする場面だ。
もちろん俺としても感謝の気持ちがあるのでしっかりと握っておいた。
最後は、BUMP OF CHICKENの「天体観測」だった。
この曲は、以前観た時も非常に印象に残った曲だ。
望遠鏡に見立てた器具が登場した。
それはおそらく医療器具の類いだと思われるが、詳しくはわからない。
他にも何かの曲で、シールを使った演出もあった。
このシールも何なのか詳しくはわからないアイテムだ。
俺が知らない世界を見せてくれるのが、新生包茎かぶってちゃんなんだろう。
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物販ではせっかくなので全員チェキを買ってみた。
冷静に考えて、このメンツと一緒にチェキを撮れるのはアツい。
特に意味はないが、何となくモザイクをかけておくwww
いや〜、とにかく笑ったなww
いつもはライブで腕や腰が痛くなるけど…。
表情筋と腹筋が筋肉痛だわwwwww
まとめ
ライブを観るにあたって重要なことは何だろうか。
それは、人や状況によっても異なる。
例えば、1つの答えとして「そのバンドでしか体験できないライブ」というのがあると思う。
ナンバーワンであることは大事だが、オンリーワンであることは何よりも強い。
もちろん、それぞれにアイデンティティがあるので、どのバンドもオンリーワンではある。
しかし、その度合いが強ければ強いほど、そのバンドを観るしかないのだ。
ましてやコピバンというのは、本家を観た方がいいに決まっている。
あるいは、友達がやってるコピバンなら観に行く気にもなる。
そういうことを色々考えた結果、俺にとって新生包茎かぶってちゃんは観ておくべきバンドなのである。
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新生包茎かぶってちゃんは、バンドという観点では邪道だと言える。
批判されることもあるかもしれない。
(まぁ観てもいないのに批判するのはクソなのでどうでもいいが)
でも、このバンドほどオンリーワンのインパクトを残せるバンドが他にあるだろうか。
しかも、あれだけの客を集めることができるというのが凄い。
俺は常々、バンドに大事なのはUSPだと言っている。
それをわかりやすく体現しているのが、新生包茎かぶってちゃんなのだ。
それはブランディングにも等しくて、成功のひとつの形だと思う。
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ライブハウスというのは閉ざされた空間だ。
例えば、モッシュやダイブは、街中で知らん人を巻き込んだら犯罪だ。
フェスのようなオープンな場だと問題になることもある。
しかし、ライブハウスではそれが許される場合がある。
黙認というと聞こえが悪いが…。
お互いにそれを了承した人が集まっている可能性が高いから許されるのだ。
(もちろん節度は守らないといけないし、何をやってもいいわけではない。)
ストレス発散というか、脳内麻薬の分泌というか、現実逃避というか…。
俺はライブハウスに、非現実的な世界を求めているのかもしれない。
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新生包茎かぶってちゃんは、確かコロナ禍になったあたりで新生になったんだっけな。
コロナ禍で苦しむライブハウス、池袋Admを盛り上げるための起爆剤のような存在なのかもしれない。
どうせ空きのあるライブハウスなら、自分たちで何かやった方がいいということなんだろうか。
コロナ禍が落ち着いてきた今、池袋Admはイベントが盛況なようだ。
梅雨将軍にも大物バンドが名前を連ねている。
空きのある日も少ないのかもしれない。
その結果、新生包茎かぶってちゃんはお役御免になったんだろう。
しかし、解散ワンマンは、盛況だったように思う。
また、新生包茎かぶってちゃんを観れる日が来ることを願っている。
その時は…。
さらに一皮剥けたライブパフォーマンスが観れるに違いない。
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